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サブカル回顧録

ゲームやコンピュータ等、一昔前の語り草

Windows夜明け前のパソコン事情⑥ PC-98シリーズ

パソコン

前回はシステム周りだったので、今回は個人的に使っていた当時の環境等を話してみる。

前回↓

setoalpha.hatenablog.com

PC-98シリーズと言うのは妙な仕様で、起動したドライブがそのままAドライブとして認識するというシステムだった。つまり内蔵HDDから起動した場合、内蔵HDDがAドライブとして認識するが、FDDから起動した場合、FDDが一基であれば内蔵HDDはBドライブに、二基あれば内蔵HDDはCドライブになるという今のCドライブ起動と言うことから考えると非常にオカシナ仕様だった(とは言え当時はこれが当たり前だったんだが)。まあ、それを言えば今のAT互換機がなんでCドライブから起動するの?と言う話もあるけど、これに関しては後日Windows時代の話をするときにでもどこかで話すことにしよう。

というわけで、起動ドライブ=Aドライブになると言うのはある意味非常に使いやすかった。当時はOSをインストールするのも今みたいに光ディスクからと言うよりもFDDからインストールをし、環境を整えてしまえば、別のHDDにはシステムフォーマットをした後にただDOSディレクトリをコピーするという簡単な方法でインストールしていたので、このAドライブ固定というのはとても融通が効いて、外付けドライブでの起動がかなりやりやすいってのもあった。自分の場合は内蔵HDDを使いながら外付けにSCSIのMOドライブを使い、用途ごとにHDDとMOドライブを使い分けて使っていた。

当時のパソコン環境は複数機種を所有している人も多く、基本として98シリーズを所有して、+α的な機種を持ってる人も多かった。MAC、TOWNS、X68Kと当時はまだ乱立していたこともあったのも理由にある。

そんな中、まだまだHDDが高く容量も限りある時代。外付けでMOドライブを購入して、そのドライブを併用しつつデータ管理及びOS起動と言う使い方も主流で、自分の場合は用途別に98用の起動、X68Kとしても起動という感じで使っていた。

さて、ここでMOドライブとはどのようなものか知らない人も多いだろう。

当時はまだHDDが500MB強(3万強)と言う時代で、1GBクラスですら値段が高くとても購入できるレベルではなかった。そんな中、MOドライブは3万強から購入でき、またメディアが230MBとは言え、一枚あたりの単価が500円程度という安さもあって、自分の周りではほぼ大半の知り合いが持っていた。HDDを500MB買うぐらいならMOドライブとメディアを4枚程度買ったほうがよっぽどコスパがよかったのである。それでいて、SCSIさえつながれば機種間で使いまわしも出来るということで非常に使い勝手がよかったのだ。

230MBと言うと非常に少なく感じるが(正直今では動画1話分以下だし)当時はOSがFDD3枚組(MS-DOS5.0A)ゲームもFDDベースで多くても10枚程度、普通であれば3~5枚程度の時代だったので、230MBと言う容量は無限にも感じたものだ。そんな時代230MBのMOメディアを10枚以上所有し、当時としては贅沢に使用していたのだ。

用途はゲームの種類を数枚に分け、同時にX68K用途でも使用するという感じ。MOはライティング速度が少し遅く、またリードも遅いとは言え、当時のMS-DOSベースの時代ではそこまで気にするレベルでもなく、特に速度に不満はなく使えていた。

また当時はまだCD-Rドライブが普及して無く、バックアップとしての用途も兼ねており、知り合いが持っているメディアとしての優先順位も高かったため、データ交換等のために購入したという意味合いも強かった。

98x1シリーズに限らず、X68Kも起動したドライブ=Aドライブと言う仕様だったため、特にフォーマット形式が異なるX68KではMOドライブはメディアとして230MB単位で使い回しが出来る分重宝したものだ。

また、当時のゲームはコンベンショナルメモリが極端に必要なゲームもあり、そういうゲームは起動ディスクから起動していたのだが、そういう特殊なゲームのみ、前もってコンベンショナルメモリを確保した環境のMS-DOS環境を作成したMOメディアにインストールするなど工夫もしたものだ。起動ディスクはFDD起動だったため、どうしても起動速度に時間がかかるというのが主な理由になる。

そういう感じで、内蔵HDD起動、FDDベースの起動(FDD専用ゲーム)、外付けMO起動、と3種類に分けて使っていたのである。多分こういう使い方をしていた人は当時は多かったのではないかと思う。HDDの価格の高さがネックでこうせざるを得なかったのだ。まあ、人によってはMOだけでなく、Jazz、ZIP等のマイナーなメディアも使っていただろう。ただ、そういう人もMOを主体としての環境であり、MOが今で言うCD-Rのような役割をしつつ、HDDのような役割も同時にこなしていたのである。

これがWindows時代の前のお話。このあとWindows95時代に入った後に一気に激変するのだが、それはまた次回に話すことにしよう。正直MOドライブとか今の時代使っている人は皆無だろうし、存在自体を知らない人もいるんだろうが、確実に一つの時代の流れの中で重要な役割を得ていた周辺機器のうちの一つだと思う。