サブカル回顧録

ゲームやコンピュータ等、一昔前の語り草

Windows時代へ④ 98&NT4.0 Win98時代に花開いたエミュレータの世界

前回はNT4.0での当時の作業環境をはなしたので、今回はWindows98での稼働状況を話してみようと思う。

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NT4.0が出てからは、ほぼすべての作業をNT4.0に移行してしまったので、Windows98は完全にゲーム用途に限定して使っていた。そんな中当時必須アイテムとして使っていたボードがこの2つ。

Sound Blaster live

・IF-SEGA(ISA 後に PCI

サウンドカードはすでにゲームもほぼWindowsベースに移行はしていたが、一応互換性と言う意味で選択。すでにこのLiveシリーズもだいぶ安価になってきていたので、そこまで金額はかからなかったと思う。出た当初は2万近くしていたとは思うが。

そして、当時の必須アイテムとしてIO-DATAのだしたこのIF-SEGAがあるだろう。これはセガサターンのコントローラをパソコンに接続できるというスグレモノで、当時セガサターンのパッドが非常に使いやすかったこともあり購入をした。ちなみに、このカード後にPCI版が発売されたがその数の少なさになかなか確保できなかったのだが、もちろん購入して使っていた。その後ドライバーが16bitOSのみという悲しい状態になって使い物にならなくなったのだが、有志によるオリジナルドライバーの対応により、Windows2000以降の32BitOSに対応し、つい数年前には64bitにも対応したという非常に息の長いパーツでもある。それだけ当時のサターン用の周辺機器が優秀であったと言うことでもあるのだが。

さて話は逸れたが、当時のWindows98でほぼ遊んでいたゲームはほとんどエミュレータに移行していた。Windowsも98時代になってくるとだいぶソフトが増えており、エミュレータの世界も一気に花咲くことになる。当時メインで動かしていたエミュレータとして紹介すると

ファミコン:Nesticle95、BioNES

スーファミ:Snes9x Windows版、Zsnes

の2台家庭用ゲーム機が一番だった。 ファミコンNesticle95が未だ幅を効かせており、その後特殊ROM用(女神転生2とか)にBioNESを併用する感じだった。今でこそ優秀なエミュレータが多数出ているが、当時はまだこんなものだった。

そしてスーファミ。こちらもWindows化に開発再開でSnes9xの更新が再開。止まっていた半透明処理の対応等一気に花開くことになる。初期はZsnesを使い、Snes9xが半透明処理対応してからはそちらに移行していった。こちらは未だに健在のSnes9xが現役であるが、すでにそれ以上の本体も登場しており、必ずしもSnes9xを選んでおけという感じではないが。

また、同時にアーケードも少しずつであるがWindows対応してくる。

カプコン CPシステムI:Callus95

マルチアーケードエミュレータMAME 0.30~

ネオジオ:NeoRageX

Mameはご存知マルチアーケードエミュレータ。当時はアーケードゲーム格闘ゲーム全盛期から少し低下気味の時代だったがそれでもまだまだ花形は格闘ゲーム。そんな中レトロな80年台のアーケードゲームに地味に対応していたMAMEはPenriumII以上もあれば比較的快適に動くゲームも多く、そこまで起動はしていないが時々起動する程度で楽しんだ。

また、Callus95の登場は非常にセンセーショナルで、初期のCallus時代はMS-DOSベースだったせいでコントローラや音声対応が中途半端だったのだが、このWindows対応で一気に普及していった。なにせ、ストIIを含むカプコンのCPシステムIのゲームが全部対応しており、これは本当に衝撃的だった。家で真空投げが出来ると言うことで主にストIIで楽しんでた。余談であるが、この時期相当やりこんで真空投げが右左に自由自在に投げられるぐらいマスターしたが、さすがに今はもうそこまではできない。

最後にNeoRageXは初期はNeoRageと名乗っていたが、これもその名前の通り、当時絶大な人気を誇ったネオジオシリーズのエミュレータで過去作はほぼすべてそのままプレイできると言うすごい代物である。最終的に無断改造される等で作者が公開停止してしまうも、今度はその改造品がほぼ公式みたいな感じで配布されるという無茶苦茶なソフトでもあった。これには裏があり、エミュレータの完成度が高いこと及び現行のアーケードゲーム基板に対応してたことで、発売間もないゲーム(KOF新作)がすぐに流出するという想定外のことが当時起きてしまったこともある。特に99のときが一番酷く、海外チャットあたりで少しずつデータが流出するという感じで、とにかく最後のあたりはかなりブラックな感じで配布されていた感もあった。

上記の通り、とにかくこのWindows98時代はエミュレータがものすごいスピードで加速度的に普及しておりその影響もあり、もはやWindowsマシンでゲームをやる=エミュレータで楽しむと言う感じになっていった。

また他にもレトロPCエミュレータとしても

MSX:fMSX、ParaMSX

PC-8801SR以降:M88

も90年台後半に出てきた有名なエミュレータである。

MSXエミュレータMS-DOS時代からfMSXがあったものの、コマンドラインベースでの起動等がさすがに厳しかったのだが、こちらもWindows化により一気に簡略化され、起動させやすくなった。またParaMSXは音の再現性が今ひとつとは言え、操作性の良さで自分は好んで使っていた。

同時にM88の登場はそれ以上の衝撃だった。あの大ヒットと言われた名機8801SR以降がWindows上で動くというのは魅力的で、その上その再現度もかなり高かったこともあり、こちらも当時楽しませていただいた。マニア言うには細かいところに違いがあるとのことだが、別段普通にやるには代わりもないので気にもしなかった。このM88の登場でレトロPC系のエミュレータ界隈が騒がしくなり、その後2年程度で一気に当時の8bitレトロPCが出揃ったことは朗報でもあった。

90年台後半はこのあたりのエミュレータ中心でWindows98を使っていた。この他にもWindowsゲームも少しは購入しており、同人ゲームのときめき大戦は結構楽しめた。さすがにもうデータもないが…。

この格闘ゲーム系やアーケード系、そしてファミコンスーファミ等をIF-SEGAにつなげたサターンパッドでプレイしていたのである。もはやWindowsマシンと言うよりはマルチゲーム機にもなっていた。

そして、エミュレータ等の楽しみをしていたところにあのソフトが登場してくる。こちらは次回に話すことにしよう。

とにかく、このWindows98&NT4.0時代と言うのはゲームの進化が家庭用ゲーム機の方に完全に持っていかれ、また大幅なOSの仕様変更によりゲームの発売が停滞気味になっていた。Windowsのゲームソフトは18禁物を覗いて新作も少なくなっていた時代でもあったのだ。ただ、それとは別にエミュレータと言う新たな可能性が出てきたとも言える。こうして色々と混沌とした中、進化していった時代とも言えるんじゃないかと感じますね。