サブカル回顧録

ゲームやコンピュータ等、一昔前の語り草

Ryzen 9 3900Xを導入して色々とその後

Ryzen 9 3900Xを購入して一ヶ月半ぐらいが立ちました。今日は一ヶ月半ぐらいつかっての使用感みたいなものを語ろうと思います。

まず、AMDということで色々と不安に思う方もいると思います。実際問題AMD系はどうなのか?と聞かれると、正直言ってピーキーです。自作慣れや自作歴が浅い人はやめておいたほうがいいというのが本音ですね。例えば少し環境変更したりBIOSアップデートしただけでWindows10のブルーバックが多発したりします。個人差かもしれないけど、実際今回に関しては相当数のブルーバックを見ました。ただ、ブルーバックも何回か繰り返して見ているうちにそのうち起こらなくなります。多分に内部で何らかの修正をしてくれているんでしょうね。

あとチップセットにX570を選んだんだけど多分これも理由にあると思います。なにせPCI4等の最新仕様が導入されていて、安定性という意味ではやはり厳しいのではないかと思ってます。最新仕様というのは得てして不安定になりやすいというのもあって、こういった不安定とある意味戦いつつ楽しみながらやっていく感覚がないと難しいと思います。他にもネットワーク系のエラーでブルーバックも数回ありました。このあたりもドライバーの更新で安定待ちという感じです。とにかくX570のせいかどうかはわからないけどブルーバックが多いですね。このあたりがAMD特有なのか、最新仕様が故なのかはわかりませんが、少なからず少しでも安定性を求めるならRyzen買うならまだ枯れているX470やB450をおすすめします。ただB450は3900Xが乗ったり乗らなかったりとかよくわかんないのでできればX470がいいでしょうね。自分が買わなかったのは近所のパソコン工房だとX470のBIOSがアップデートしないと使えない上にアップデート金額聞いたらX570単品よりも高かったから。今になってZen2のRyzen対応のB450出てたけど今更だしね…。

あと細かい設定も結構面倒です。正直3900X選んだ場合デフォで使うと無茶です(3700Xや3800Xは使っていないので不明)。3900Xについてるリテールクーラーははっきり言ってデフォでも耐えられません。エンコ等した日には5分ぐらいで即効で温度が90℃超えてリミッターの95℃まで上がります。Ryzenは温度が低ければムリヤリ駆動しようとして95℃まで行けばリミッターがかかるんだけど、あのリテールクーラーではエンコは持ちません。なのでRyzenMasterを導入してエコ設定で使っていました。これでもエンコを1時間ぐらいしたら最終的には90℃超えるぐらいです。ただエンコ等をしないで単純に短時間で済むような作業をする人はこれでもいいと思います。1時間以上エンコとか普通じゃない人は難しいというだけです。あとゲームもやってみたけど全然問題はありません。こっちもよっぽどCPU使用率を上げないかぎり問題はないでしょう。ゲームは特にグラボにかなり影響がされるのでそれもあると思います。

ただ、スピードに関してはそりゃあもう大満足です。動画のエンコも含めてとにかく速い。以前はi2700KのSandyBridgeだったんだけど、それを踏まえても速すぎですね。エンコスピードは4倍速どころじゃないスピードですよ。正直今の個人用CPUの中では一番だと思います。もちろんi9もX型番やRyzenにもThreadRipper等がありますが、あれはマザーボードの値段から考えても個人用とは少々言い難い値段です。少なくとも2万前後から変えるマザーボードのCPUと考えればRyzen 9は異常だと思います。しかも、X570にこだわらずBIOSが対応したX470やB450を選べば更にコストは落ちますしね。X570使ってるけどPCI4なんて使ってないですよ。

あとBIOSの設定です。SandyBridgeを使っていたので最新のBIOSの知識が正直全くありませんでした。ただ、普通に使うのであればメモリーXMPだけオンにしてちゃんとレイテンシーが合っているかどうかだけを確認すればあとはいじる必要はないでしょう。他にもCPUのOffset電圧等もいじっていましたが、これは3900Xの温度があまりにもひどいので変更していました。普通に使うのであればメモリーの設定だけであとは変更する必要はないと思います。余談で今回MSIマザボを買ったんだけど、このマザボはOC項目が独立されていてすごい分かりやすかった。MSIは初めてだけどこういった項目がある程度分かれていたのでだいぶ助かった。もちろんネットで色々調べながら変更はしたけど昔のBIOSとは全然変わっていましたね。XMPだけで本来は問題ないのでそうなるとボタン押すだけで設定は終わります。ただ、Windows10をインストールしてからこのあたりは変更したほうがいいと思いますね。最初から設定は変えずにインストール完了後にある程度環境を整えてからメモリー等は設定を変更でいいと思います。

最後に熱問題ですが、先にも書いたけどリテールクーラーは最低限と思ったほうがいいです。あれは全力で使おうと思ったら気休め程度です。温度問題で絶対に苦労します。ゲーム用途やクリエイト等でも普通に使うなら何も問題ないのでそのままでいいんだけど、先にも言ったように全力で1時間以上エンコしまくるとかぷれみあでゴリゴリ作業するとかそういう使い方をする場合は多分死にます。その場合はガチ空冷(ASSASSIN IIIとかNH-D15とか)か簡易水冷(CorsairのH110iや115i、150i等)にしたほうがいいです。自分は今回簡易水冷に交換したけど、ケースのサイズが許せばH150iの方がいいだろうし、ガチ空冷でもいいと思います。空冷は静かみたいだけど、いかんせんデカすぎてメンテ的にちょっときっついので自分や簡易水冷(H115i)にしたけど…。

で、この水冷にしたらかなり温度は解消されました。今まで全力駆動設定したら95℃に即効で到達していたけど、簡易水冷にしたら95℃という狂った温度は鳴りを潜めました(それでも90℃ぐらいはいくけど)。ただ、色々調べたところ最近出たi9 9900KSや9900Kも温度はかなりのものだと言うし、インテル系のCPUはリテールファンが付いていないことを考えてもそもそもリテールファンを使うこと自体が無茶だと思います。なので、リテール空冷でも無茶な使い方しなければ問題ないので、このあたりは使用用途で変更も悪くないと思います。ちなみにH115iですが、余裕があればH150iの方が3900Xはいいと思います。確かにH115iは下手な空冷よりは十分冷えますが、それでもこの3900Xの爆熱を考えると最低限という感じはします。もちろん95℃なんて温度は出ませんが、スペースに余裕があるのならばH150iでしょうね。自分はケースに余裕がなかったため、H115iで妥協しましたが…。ただ、RyzenMasterで今までエコで動かしていたのをデフォルトで問題なく動くようになりました。ブーストオーバードライブだと90℃超えてくるのでさすがに設定はしなかったけど、それでもようやくデフォルトでまともにエンコ出来る感じです。デフォルトだと90℃超えてこないのでだいぶ安心できますね。

以上な感じです。RyzenはX570チップがまだまだ発展途上中で不安定なこと。さらに3900Xは爆熱仕様なので無茶なことするならガチ空冷または簡易水冷必須で余裕があれば簡易水冷でもH150iのような3ファン構成にしたいところ。エンコ長時間とか無茶をしないならリテールクーラーでも問題ないこと。と言ったところですね。色々と用途があると思いますが、Ryzenはまだまだ発展途上中というかX570の仕様なのかわからないけど、多分半年ぐらいたてばだいぶ安定してくると思うので初物がゆえの苦労ということだけは念頭に入れておいたほうがいいと思います。少なからずインテルが10nmになってからが本当の勝負だと思ったほうがいいでしょう。