サブカル回顧録

ゲームやコンピュータ等、一昔前の語り草

今までメインで使ってきたWindowsOS⑤ WindowsXP編

いよいよXPに移行するんだけど、今まで使ってきたWindowsOSの中でも二番目に長く使ったOSになります。XPは色々と新機能が追加されていたんだけど、そんな中戻れなくなった機能を中心に話そうかと思います。

 

setoalpha.hatenablog.com

 

WindowsXPに移行したのはSP2が出てから少し経ってから。SP2c前後にほぼ移行した感じです。ちょうどパソコンをAthlon64に変更した前後からCore2Duo E8400に買い替える時期でした。Athlon64時代の途中から移行したんだけど、前回も書いたとおり移行後にLUNAをオフにして2000ライクで使っていました。LUNAを殺すと結構見た目や使い勝手がほとんど2000と変わらなかったことと、エクスプローラー等を複数起動した場合にスタートバーに一つにまとまって表示される機能(特にこれが重要)もあって移行後はメインで使うことに。そもそもメモリを32BitOSでは最大限の4GB入れてたことや、もともとアプリを起動したら起動させっぱなしにして次々と別のアプリを起動して使っていたので、このスタートバーで同アプリを一つにまとめてくれる機能はかなり大きく、スタートバーが無駄に細かくならないことが一番の進化でもありました。

初期の9x系ユーザーの人はいちいちアプリを閉じてまた別のアプリを起動という感じで使う人も多かったんだけど、この2000の時代から安定性が向上したことでマルチディスプレイ環境(このときは2画面)に本格移行し、1024x768 2枚→1600x1200 2枚→1920x1080 2枚と映像環境を加速度的に変更していってたこともあって、アプリを起動させっぱなしにすることが当たり前になり、10個同時起動とかやっていたので、このXPからある程度マルチディスプレイ対応も加味してくれたこともあって、非常に使いやすかったです。

また、設定等も2000に近く移行するのもスムーズに出来たのも大きいです。コントロールパネルが現行の項目順になったものの、これは設定の変更で今まで通りの表示も可能で、XPから入ったユーザーならこれでよかっただろうけど、2000以前のユーザーだとダイレクトに設定をいじっている人も多かったため、こういった設定調整がだるかったんだけど、このあたりはしっかりと対応してくれたので問題ありませんでした。

さてこのWindowsXPですが、流れ的にはいままでの9x系から2000までを含めた集大成と言ってもいいでしょう。発売当初はパソコンのスペックがまだ厳しく、挙動が重かった感じもありますが、その後はパソコンもスペックが向上していき、メモリ容量の増量からCPUのスペックアップも含めて、非常に快適なOSへとなっていきます。この後に出たVista以降はビジュアル面の強化が主に進み、また段階的に使いやすさを上げていくわけですが、XPはその安定性から非常に売れたOSと言ってもいいでしょう。

実際32bit化をメインに推し進めていき安定性を向上、それに伴いまだまだ残っている16bitアプリは最大限対応(もちろん一部動かないソフトはある)。その対応度は2000よりも高く、一般使用においては非常に安定したOSであり、対応も十二分でした。もちろん企業では2000を使うところもありましたが、オフィスワークでも徐々にXPへとシフトをかけていきます。また、中期以降はXPから産業分野にも進出を本格的に行っていき、セルフスタンドやゲーム基板用のOSとしても進出を行っていってます。例を上げればENEOS系のタッチパネル操作(以前のもの、現行は変更されている)、ゲーム基板で言えば、セガRINGシリーズやコナミBEMANIシリーズ。特に頭文字DのACシリーズは6AAからWindowsXPへとシフト、BEMANIシリーズもbeatmaniaIIDXは9thから、ReflectbeatやJubeatに関しては初期からWindowsXPを使っています。専用基板を開発するよりも、汎用OSのWindowsを使ってグラフィック面は外部グラフィックカードで対応したほうがコスト的にもはるかに安くつくのは明らかですが、Windowsパソコンがアーケードゲームに対応するスペックに追いついたというのもあるでしょう。主にGeforce系+Core2またはPentium系を組み合わせた基盤がメインでした。

そんな中WindowsXPは実に12年以上も使われますが、最終的にはVistaを経て7へと移行していきます。本来はVistaで移行する予定だったんでしょうが、このVistaが結構難産なこともあって、移行に失敗。最終的には延命措置をかけつつその後出した7に移行されます。というのも、Vistaは当時としては重すぎたこともあって、パソコンの当時の標準スペックからすると動作が厳しかったこともあります。当時の標準スペックはメモリが1~2GB。なのにVistaが必要としていたのは最大の4GB。ビジュアル面の強化により、明らかなスペック不足が不評かつシステム周りの大幅な変更もあり、失敗したという感じでした。

ただ当時使っていて感じたのは、あまりにも長い間使われていたので、OSのインストール作業ですら一日作業。当時パソコン周りの調整を会社でやっていたんだけど、とにかく再インストール作業が異常に時間がかかり、ほぼほぼ半日はかかる状況。末期はOS環境を整えるのに一日がかりの作業時間がかかってました。同時にVistaが失敗したものの、7が出る前後になるとパソコン自体のスペックがかなり向上しており、それに伴い古いOSでの安定性がどうしても低下。実際Core2時代にWindowsXPを使ってはいたものの、結構頻繁にエクスプローラーが落ちる減少は起こっていました。正直このときはOSの限界というよりも、32bit自体の限界なのかな?とも思っていて、次は64bitに切り替えだなと感じたものです。

なお、WindowsXP時代のパソコンの使用用途はほぼ2000と変わらず。エミュレータを中心としたゲームからその他ゲームまで。あとはphotoshop等やOfficeなど使用用途はほとんど変わりませんでした。WindowsもXPまで来ると、もうやることはほとんど同じで、なにかしらと変化はありません。むしろ互換性をここまでしっかりやってくれて、その上安定性まで向上したことに意味があるのであって、それ以上の機能はいらなかったし、必要もなかったです。ただ、かゆいところに手が届くようにしてくれていくので、最新のOSとしての使い勝手は向上していったという感じですね。

結局6~7年近く使いましたが、ある意味一番使い込みました。少し古いパソコンになるとXPの方が動かしやすかったとか、そういった面でも非常に優秀だったと思います。おかげで全世界的にもそうだったのでしょう、移行がなかなか進まず、MSも苦労したのではないかと思います。延命措置はその最たるもので、Vistaの失敗があったとは言え結構最後は面倒だったのかなとも。ただ、確実に言えるのはOSの世代交代を加速度的に行ってきた9x時代や2000までと違って、ようやく数年耐えうるWindowsOSとして完成したという意味では販売方針のターニングポイントになったのではないかと思います。結局パソコンは毎年販売されるわけなので、同じOSを売り続けたほうが制作コストもかからず利益はむしろ出るわけですからね。