サブカル回顧録

ゲームやコンピュータ等、一昔前の語り草

Windows時代へ⑤ 98&NT4.0 Win98時代②

今回は前回の続きを少々追記気味に

setoalpha.hatenablog.com

前回はエミュレータ関係を中心に話したが、今回はそんな中出てきたBM98を中心に話してみようと思う。

BM98とは今も続くbeatmaniaIIDXシリーズの前身のbeatmaniaを再現したシミュレータ系のフリーゲームでもある。曲データは専用のBMSフォーマットを使用し、そのフォーマットとと音声データを組み合わせて曲を再生するというフォーマットで、それを利用してbeatmania風のゲームが出来るソフトでも有る。

今で言えば同人ゲームに近いとも言えるが、このゲームは自分で自由にbeatmania風のゲームが作成できるということもあり、98年の公開とインターネットの普及速度もからんですごい勢いで拡散されていっていた。またこのBM98のメリットは当時としては枯れたパソコンでも快適に動いてくれることで、Pentium200Mhzもあれば十分動いてくれていたこともあって、比較的古いパソコンでも動いてくれたと言うこともある。

そんな感じでアーケードでのbeatmaniaシリーズが3rdMIXに切り替わる時期にはゲームセンターでも相当数のプレイヤーが増えてきている頃であり、それも相まって一気に知名度が広がったとも言える。また当時としてはゲームラボ等の一部コアな雑誌にも紹介されたりしたことも知名度を上げた理由にもなるだろう。

このBM98でやりたい曲はいくらでも自由に作成出来るとは言うものの、自分でやりたい曲がなかなか見つからないという理由だけで、自分で制作側に回ったりもして遊んでいた。もちろん当時NT4.0ではこういったゲームは動作しないので、作成のみNT4.0で行い、プレイはWin98でやっていたという感じである。

後に紆余曲折を経てバージョンアップが止まり、その後再開され、色々とシステム周りが追加されたり等変化をしていったが、最終的には2000年を頭にほぼソフト自体は完成したと言ってもいいだろう。この後は別のソフトへバトンタッチされていくわけだが、この当時の盛り上がりは今とは全く違っていてものすごい事になっていた。

ただWindowsのゲームもまだあまり数が出ておらず、ようやく少しずつ増えてきていた状況であり、そんな過渡期の時代だったからこそ、こういったフリーゲームや前回話したエミュレータが先に盛り上がったのもあるだろう。正直Windowsゲームは18禁のゲーム以外はかなり壊滅状態でこの後発売されるイースエターナルシリーズまではこれと言った話題作もなかったというのが事実でも有る。

また、BM98もこの99年前後をピークに落ち着きを見せはじめ、この後は少しずつ収縮していくことになる。当時は時代の流れとは言え、こういうソフトが生まれてきたこともWindows時代の一つの功績なんだなとも思う。MS-DOS時代であれば、設定等で確実に詰むユーザーが増えるのも確実で、使いやすくなったが故に色々なフリーソフトが生まれてきたのであろう。

この後、WindowsMEや2000の時代に進むのだが、確実にパソコンのハードもソフトも進化が遅くなっていくのである。それに関してはまた次回以降に。