サブカル回顧録

ゲームやコンピュータ等、一昔前の語り草

PS2版 beatmaniaIIDX 3rdstyle発売後

PS2弐寺3rd(サースタ)が発売するわけだが、多分今のプレイヤーからしてみたらなんのこっちゃって感じの出来だし弐寺初の移植だったため今ひとつって人も多いだろうけど、このサースタの出来は当時からしてみたら恐ろしいレベルであったのは間違いないだろう。最初で最後のほぼ全曲集録というのもポイントであった。

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アケ版サースタが発売されたのが2000/2/25でPS2版が発売されたのが同年11/02。これだけ見ると半年以上たってからと言う話もあるんだけど、PS2自体が発売されたのが同年03/04ということを考えるとかなりのスピード移植だったということがわかるだろう。ちなみにドラムマニアPS2発売日と同時に発売されており、これも予約必須と言われていた。

そんな中期待されていたかどうかはわからないけど、とりあえず弐寺プレイヤーの中では相当に注目されて発売されたサースタだったんだけど、蓋を開けてみれば移植度の高さにかなり驚かされる。なにせ収録曲がどうなるか?などと一部の不安を払拭するかのごとく、当時のサースタでの収録曲はほぼ全収録。一部曲(Mirrorball Satellite 2012・ナハナハガチョン・五健からの一部曲SKA等)を除きほぼほぼ全部入っていて全81曲。出た瞬間から過去曲全部入りの新作と言う状態であった。


beatmania IIDX 3rd style Title Screen

なにせ当時の最新曲でアーケードではすでに4thstyle(フォースタ)が稼働していたが、この時代はまだ曲数も少なくサースタ曲ももちろんほぼ収録されており、購入する価値はオオアリであったのである。しかも4thではすでに消去されたTAKE ON MEももちろんあり、サースタでは削除されていたcelebrateが隠し曲として収録されていたりとうれしい誤算もあった。

当時あったEXコースもほぼ全収録され、特にCRY-MAXやSPECIALコース。裏コースにあった1stSPECIALコースもアーケード版ではcelebrateの代わりに22DUNKが収録されていたが、これも家庭用に収録されたオリジナルEXコース作成によって解決され、無事1st版が再現されるようになった。

もちろん一部難ある部分もある。セーブデータはSPもDPも共通だったためスコア保存等にどうしても不具合みたいなものが起こっていたため、SPとDPではメモリーカードを別々に保存する必要がある。ちなみに自分はSPは数回プレイしただけで速攻でDPオンリーになったのでこの点に関しては全く気にしてなかった。他にもオートスクラッチはすべてGood判定になったり、EXスコアがすでにクリアーしている状態で点数を上回りクリアー失敗するとなぜか曲のクリアー扱いが非クリア扱いになったりと妙な仕様もあった。また、サースタに限らず初期の家庭用弐寺は判定調整が出来ないため、現行のHDテレビでプレイすると遅延でほぼほぼ確実に判定が壊れるので、現行HDテレビではなかなかに難しかったりする(これに関しては遅延対策テレビを使うことである程度は対応可能)

そんな感じではあったが、当時は気にせずひたすらDPをプレイしまくっていた。この家庭用のおかげで飛躍的に腕前が上がっていったのは言うまでもなく、初めてDPでEX1stSpecialコースをクリアー出来たときはすげえ嬉しかった。CRY-MAXコースやSPECIALコースも当然クリアーできるようになったし、とにかくサースタは家庭用の中でも一番やりこんだこともあってすごい思い入れが強い。

当時は知り合いが来たときも一緒に遊んでいたし、一番弐寺をやってた時期がちょうどこのサースタとフォースタの家庭用が出てたとき。正直何時間やったかわからないぐらいやってたと思う。

余談だけど、弐寺の初期基盤TWINKLEはPS1ベース。家庭用弐寺PS2で発売されたため、内部的には完全にアッパー基盤になっていて移植は相当面倒だったと思う。ただ、性能的に完全に上がってしまったため家庭用のほうが高性能になってしまったんでしょう。そういう意味で特に5th移行は制作がかなり難航したと思います。PS2ベースの基盤は最終的にはギタドラポップンDDRに移行したようでなぜか弐寺はその後PCベースに切り替わっていくんだけど、これに関しては全く不明。弐寺だけなんでPS2ベースで作らなかったんだろう。おかげで弐寺は9th以降GOLDが出るまでエライことになるんだけど…。

とにかくこのサースタの登場は家庭用弐寺のスタートでもあり、その時の盛り上がりはそりゃあもう語れるレベルではなかったです。もちろんPS2が出て間もない時期だったので、誰もが買えなかったし財力もいるしでさらにDPまでとなると本当に選ばれたプレイヤー(というよりも自ら突っ込んでいった変態プレイヤー)ぐらいしか楽しめなかったでしょう。多分購入時からいきなりDP環境整えたプレイヤーはかなり少なかったんじゃないかな。当時はDPをやるプレイヤーはほぼほぼ皆無でまず居なかったし、ワンプレイが300~400の時点でバブリープレイヤーか自らドツボにはまるプレイヤーぐらいしか居なかったですからね。ただ、家庭用を持っていてたまたまアーケードでDPプレイヤーを見た人がいざDPやろうと思っても専コンが全く売ってなかったこともあったので、それもあって発売日にSPだけで買った人は更に悲惨なことになるわけです。

確かに当時弐寺サースタ買った知り合いが数名居たけど、DP目的で買った人は俺以外に一人だけだったんだよな。SPもそうだったんだけど、とにかく敷居の高いゲームでしたよ。

ただその敷居の先にある満足感と充実感は本当に最高だった。今やほとんど弐寺はやってないけど、それでも家庭用のサースタやフォースタはやりたくなる時がある。やっぱりこの時の思い出がすごく残ってるからなんだろうなって。俺にとって家庭用サースタとフォースタは本当に特別なバージョンなんだよなってよく分かる。ただ、サースタとフォースタで一本にしてくれてれば満足できるオリジナルコースが作れたからここだけが本当に心残り。絶対に無理なんだけどね。