サブカル回顧録

ゲームやコンピュータ等、一昔前の語り草

98実機を「らく~に環境設定する」ためのその2

2回目の今回はMS-DOSを導入するまでの経緯を簡単に話してみようと思います。とりあえずSCSI等できるだけわかりやすく?解説できればいいかなと…

setoalpha.hatenablog.com

まずは98本体を準備したとして話を進めてみよう。とりあえずFDDベースのゲームも考えると2ドライブは必須。これに関しては最初から2ドライブあるタイプの98を買ったほうが手っ取り早い。それからHDDに関してだけど最初にSCSIカードとMOドライブを購入する前提で考えたほうが楽なので、HDDは特になくても問題なし。仮についてても壊れてることが多いです。

ハードウェアは前回話した通り、9821Ce・Cs系またはCanbe系、2代目以降のA-Mateを用意する。Canbe系は86音源とは違ったPCM音源が入ってるので、そこにこだわるのならやめておいたほうがいいけど、まあ普通はそこまで気にしなくてもいいと思う。ただ、DOSゲームやるならできれば486系の方がいいとは思うけど。Pentium系でも出来なくはないけど、前述した86音源問題や118音源もCanbeと一部ValueStarモデルしか無く音楽が出ない可能性も考えるとその方が無難でしょう。

SCSIカードは色々あるけど、おすすめはLogitec製のLHA-501。一時期ヤフオクで1000円ぐらいだったんだけど、最近は高くなってますね。4000円ぐらいはかかるかな。あとMOは230MBSCSIであれば適当なメーカーでいいと思う。値段はこっちも3000円ぐらいからあるけど、ケーブルが98の場合アンフェノールハーフってタイプになるので、ここだけ要注意。ケーブルタイプが後期のモデルはアンフェノールではないことが多いので、その場合繋がりません。ここはよくチェックしましょう。MOのメディアは結構安く売ってるのでとりあえず5枚ぐらい買っておけばOK。こちらは大体1000円もあれば問題ないでしょう。まあ、MOの場合はハードオフ等で運が良ければ売ってたりするのでタイミングでうまく買えたりもするけど。

さて、そんなこんなで起動をしましょう。HDDもないモデルはBasicが起動しますが、まずはMS-DOSをインストールします。


PC9801:MS-DOS5.0AをHDDにインストールするやり方

こちらはMS-DOS5.0Aをインストールしています。実機からのキャプチャーがちと出来ないので、エミュレータを使用していますが、概ねこんな感じでインストールします。

まずFDDにMS-DOS5.0AのDisc1を差し込んで起動。その後HDDまたはMOをフォーマットします。フォーマットの際は「フォーマット→領域確保」の順番になります。また、このときにシステム転送のチェックを忘れないように。

その後DOSコマンドに戻りHDDまたはMOのドライブに移動します。98の場合は「起動ドライブ=Aドライブ」になるため、FDDから起動した場合FDDが2基ある場合はHDDまたはMOはCドライブになります。HDDまたはMOドライブに移動後にコマンド「md dosと打ち込んでdosという名前のディレクトリ(フォルダ)を作ってください。作成後にFDDを抜いて再起動します。

起動時にFDDが刺さっていない場合は外付けのMOがあればそちらから、内蔵のHDDがあればそちらから再度起動させます。なお、MOがHDDが両方ある場合は外付けのMOが起動優先順位が高いので覚えておいてください。この場合はMOのみがつながっていると想定します。

HDDまたはMO起動後に起動ドライブとして起動している場合ここがAドライブになります。この場合FDD1がBドライブ、FDD2がCドライブとなります。そこで、BドライブにMS-DOSディスクの1~3を順番に入れてコピーコマンドからMOのDOSディレクトリに全部コピーしてください。これでMS-DOSのインストールは終わりになります。

たしか、MS-DOS6.2であればインストールコマンドがあったと思うんだけど、6.2も5.0もゲームするだけならほとんど差はなかったので、ディスク枚数の少ない5.0の方がインストール自体は楽だと思います。

これで、外付けドライブへのMS-DOSのインストールは完了です。

このあとゲームソフトをインストールしていくのですが、これは結構面倒(というよりFDDからのインストールはかなり面倒)なのでここからはWindowsPCを使ってインストールしたMOメディアをWindowsPCに接続しつつイメージエクスプローラー等を利用してエミュレータのHDDイメージデータと連動しつつデータをインストールしながら移動するというやり方になります。

とりあえず、実機の初期設定が一番面倒なので、ある程度なれてきたら

①WindowsPCの98エミュレータ上でMS-DOSをインストールする。ついでにFDやWD等のファイラーも入れておく

②98上でシステム転送済のMOメディアを準備する。

③購入しておいたWindowsPC用のMO外付けドライブ(USB接続)をつないでエミュレータ上で準備しておいたMS-DOSがインストールされたHDDイメージの中からD&DでDOSフォルダごとコピーする。ついでにFDやWDもコピーする。

④98側でMOを起動する。

という感じになるでしょう。実機でやる場合は98のHDDがまだ生きてる場合に限り、先にHDDにMS-DOSをインストールしたあとに、MOをシステム転送フォーマットしてそのままDOSディレクトリをHDDからMOにコピーするだけでもいけます。やってることはエミュレータの転送と同じなんだけど、いちいちWindowsPC使わなくてもできるってことですね。

以上です。98のMS-DOSは今のWindowsPCと違って非常に手動な感じになります。その分かなりわかりにくいところもあるんだけど、結局ここを切り抜けないと何も出来ないので、とりあえず頑張ってやっていくしか無いです。当時の知識がない人向けではないんだけど、そもそもこの時代のパソコンはこんなもんだったので、こればっかりはどうしようもないのよね…。

ちなみに、自分が98を復帰させるときは、98時代に持っていたMOディスクにMS-DOSの環境を突っ込んでゲーム環境作っていたMOメディアが数枚まだ生き残ってて、これを使って復旧させた。MOメディアって寿命がやたらと長くて普通に使えてたので、おかげでヤフオクで9821を買ったときも特に苦労することなく環境は復活できました。MOはアクセス速度等がって言われるけど、MS-DOS時代であればそんなに気にするレベルじゃないし、よっぽどのゲームでなければ大半はMOでもなんにも問題はないのよね。A4とかあのへんになるとMOだと「うーーーん」ってときも若干あるけど、普通のゲームであればほぼほぼ皆無。正直98を今から使うんだったらMOは絶対あったほうがいいと思う。230MBでも5枚もあれば十分よ。当時安いからって買いまくって20枚ぐらい持ってたけど、MS-DOS用途であれば絶対いらない枚数なんだもん。