サブカル回顧録

ゲームやコンピュータ等、一昔前の語り草

実機で一番格安で98やX68のゲームが楽しめた時はいつなのか?

98やX68K等が滅びた?のはほぼほぼ90年代半~2000年までの間ではあるのだが、それでは98やX68Kのゲームがほぼ底値に近い状態で楽しめたのはいつ頃だったのかを考えてみた。

ここで取り出すのは例のこの地図

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パソコンパーツショップ一覧でもあるけど、これを見ると大体の時代背景も見えてくるので参考的に入れている。

さて、当時の98やX68Kのパソコンソフトを購入する際に主に利用していたのは秋葉原ではソフマップ(地図にはないが三菱銀行の隣あたりにあった。新作及び中古ソフトの総本山)・メッセサンオー(ちょうどクレバリーの真裏、中央通り沿いにあった。X68K電波新聞社ソフトがあった)・マックスロード(地図で言うとソフマップ5号店の真正面あたり。X68KやTOWNS系のマイナーソフトが充実していた)・ゼット(ちょっとわかりにくいが、総武線下の大通り沿い。こちらは98末期の新作ゲームが中心)。秋葉原では主にこのあたりが主戦場と言っても良かっただろう。

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こちらは大阪。

大阪の場合はかなり集中しており、今はないが恵比寿駅前にあったソフマップが総本山でもありすべてであった。ここに行けばほぼほぼ揃うといったラインナップである。

余談であるが去年、数年ぶりに恵比寿駅前に行ったらあまりにも激変していて唖然とした。涙すら枯れるぐらいの悲惨っぷりにもう何も残っていないんだなと絶望すらした。日本橋は完全に終わったんだなと…。

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話はそれたが、それでは当時として一番買いやすく本体も含めて安価だったのはいつだったのか?

これに関しては色々と意見はあると思うが、個人的な意見を言わせてもらえば94年から98年ぐらいまでだと思う。この94年から98シリーズが少しずつではあるが値崩れが起こり、特に95年を回ると加速度的に値段が落ちてくる。Windows95が出る前後になると9801DA等のDシリーズは10000円を切ってきてたし、9821もCeやCsレベルになってくると20000ぐらいで手に入るようになる。98はごく一部に9821専用ゲームがありそれを楽しむ場合は当時としてはまだバカ高いA-Mateとかを選ぶしかなかったが、CanBeの前身でもあるMultiの486SXマシンがだいぶ値下がりしていた。X68KもACEであれば20000円前後で入手できるようになっていたし、とにかく95年半ばぐらいから異常な値下げが起こっていた。ただまだ過去の遺産は相当残っており、ゲームに関しては中古ソフトが相当数ありちょうどこの94年から96年ぐらいまでが完全に底値だったと言ってもよい。ベストセラーゲームはワンコイン(500円)からあったり、まだ微妙なレベルで新作ゲームも出ていて(リバイバルザナドゥ等もこの時期だった)全盛期は完全に過ぎていたが、一番在庫がダブついていた時期だった。

またエロゲーに関していてはまだまだ元気でへたすりゃこの時期が全盛期なんじゃね?ってぐらい大量に発売されていた。もちろん中古の価格がすぐに落ちるのもこの頃からあまり変わらず、とにかく安価に購入できていた。特にゼットメッセサンオーエロゲーにはかなり力を入れており、比較的入手もしやすかった。発売後1ヶ月も立てばソフマップに中古も並び始めるため、値段の下がりも早く非常に充実していたと言ってもいいだろう。

そう考えるとWindows95の発売前からWindows98の発売までの間が一番本体が安く、ゲームが安く手に入った時期だったのではないかと思う。X68Kもまだまだ中古市場は元気でソフマップマックスロードに行けばまあなんとかなるレベルだったのだ。

ただこれも永遠に続くわけがない。当時は永遠に続くと思っていたが…。

そもそも出荷数はもともと決まっていたわけで、流通が流れているうちはいいがそのうち少しずつではあるがゲームソフトは減ってくる。Windows98になるとゲームもだいぶ移行してきて98のDOSゲームもそのぐらいから極端に数が減ってくる。最後の砦でもあったエロゲーが移行しはじめるといよいよ終焉も近くなってきた。ここからはかなりうろ覚えにはなるが、この時期あたりからまずX68Kの新作ソフト流通が消える。同時にツクモからX68Kコーナーが消えはじめる。わずか2~3年前はあったコーナーが縮小されて気がついたら消えているのよ。もちろんソフマップの中古パソコンソフトのフロア構成に変化が出てくる。要は今まで1フロア全部98ソフト・1フロアでX68K、TOWNS等の統合、1フロアでスーファミオンリー・1フロアでPCエンジンメガドラ等々だったフロア構成が1フロアで旧PC系、1フロアでスーファミその他全部という感じに。

要はもう終焉だよね?ってこと。この流れは本当に早くて99年になってくるとさらに縮小していって2000年越える頃にはほぼなくなっていた。終わる時ってホント早いのよ。一瞬で畳んでいく。つい5年ぐらい前は栄華を極めていたパソコンゲームの世界が完全に消えてるのよ。あれを目の当たりにしたときはなんか学生時代から見てきたパソコンゲームや雑誌で見てきたものが自分の思い出とともに全部壊されていく感じがして悲しかったよ。

 

最後はちと感想になっちゃったけど、この94年~98年という本当に短い期間にタイミングよく98やX68Kを非常に安価な価格で買えて底値に近かった値段で名作パソコンゲームを楽しめた幸運な人達だと思う。高値の華だったパソコンが少しアルバイトすれば買える価格まで落ちてきたことは幸運だったんだなと。残念なのはその時期があまりにも短かったこと。さらにこの後Windowsパソコンが導入されると加速度的に流れていくことになり今度は中古が一気に消え失せてしまったこと。光陰矢の如しとはまさにこのことだと思う。今にして思えばではあるが、当時リアルタイムで流れに乗っていたときはまさかこんなことになるなんて思いもしなかった。多分当時こんな感じで同じように楽しんでた人もいたんだろうなと思う。最後の独自パソコン時代はこうして終焉を迎えていったわけだ。本当に一瞬であった。