サブカル回顧録

ゲームやコンピュータ等、一昔前の語り草

90年代から2000年前半までに使っていたCD-Rドライブ一覧②

後半はこちらから。

すべてATAPIドライブタイプになるが、この時代はすでにメーカー製PCにCD-Rドライブが搭載されているため、ほぼほぼ趣味の範囲での購入に近かった。なにせ俗に言うショップブランドPCですらCD-Rドライブを搭載していたので、本当にCD-Rドライブを目的を持って買う人以外はもはや買う必要すらなくなってきていたのだ。すでに末期とも言える時期であるが、そんな中数少ないユーザーのためにメーカーは出していったと言ってもいいだろう。後期になると国産メーカーは完全になくなり台湾メーカーで統一されてくるわけだから。そんな国産メーカー最後の輝きの時代でもあった。

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Teac CD-W524E(R40 W24 RW10)

さすがにSCSIが売れなくなったのかついにATAPIでドライブを出してくる。同時にRW機能をようやく対応してくる。Teac製のドライブは確か最後までJustLink等の機能に対応していなくて純粋なCD-Rドライブとして出ていたと思うが、このATAPI時代からは昔からの頑強さが少々鳴りを潜め、普通のドライブに成り下がったような感じがした。

とはいえ使い勝手は別段変わりなく使っていた。この当時はちょうどドリームキャストのバックアップやPCエンジンのバックアップがかなり盛り上がっていた時期でそういった利用目的には非常にピッタリであった。なにせTeacのドライブは癖がなくこういったイレギュラーな対応も素直に応じてくれるということもあったのである。

なおTeacCD-RW対応は非常に遅く参入したこともあり、当初からハイスピードタイプに対応しており、そういう意味でも高速でRW書き込みができるというメリットもあった。

Teac CD-W532E(R40 W32 RW12)

上記のW524から書き込み速度のみ32倍速になったモデル。またこのモデルからZONE CLVになっている。RW機能も地味に12倍速にはなったがなにせメディアがそこまで対応していなかったため結局の所使用感はほとんどかわらない。

このドライブだが実は良い思い出がない。買ってから半年ぐらいで故障してそのままオシャカに。保証書をとっていたので事なきを得たが実際はほとんど使うことなく壊れてしまった。確かTeac内製の最後のドライブだったのだが、そういう意味でも良い思い出がない。結局速攻で壊れてしまったので使用感はよくわからない。ただ先に買った524Eとそんなに変わりはなかったとは思う。というのもこのぐらいになるとCD-Rメディアに焼くということがかなり減ってきていて使用回数も減ってきていたからである。正直な話もうこのぐらいになってくるとCD-Rドライブはお役御免になっており、実際は数年前に買ったDVD-Rドライブがメインで使われており、CD-Rドライブ自体は簡単なバックアップや車用のオリジナル音楽CD作成ぐらいしか使っていなかったのである。

Teac CD-W540E(R48 W40 RW12)

最後に買ったCD-Rドライブになる。この頃になるともはや内製でなくなっていて、Teac独特の高速シャッターや頑強さもなりを潜める。このドライブは先に語ったW532Eが故障した際の保証で交換してもらったものである。当時W532Eで交換予定だったのだが、困ったことに当時はもはや在庫がなくこっちに切り替わっていたのでこれになったわけだ。

最大の違いは20倍速以上の書き込みでZONE CLVになること。当時のドライブはZONE CLVは忌み嫌われており、あまりいいイメージはなかったがそれなりには書き込めたと思う。ただ使用頻度はもはやすくなって来ており、またさすがにDVD-RドライブはいいとしてもDVDを読めないのが非常に面倒になってしまい最終的に壊れることはなかったが引退という形になる。もうここまで来るとCD-Rドライブに差はなく他のメーカーは色々と独自色を出していたが、Teacは最後までシンプルな方向に突き進んだメーカーであった。

・LITE ON(SPEC不明)

購入した目的はDVD-ROM対応と当時あったCCCDコピーコントロールCD)の対応。今からしたらCCCDはほんとなんでこんなアホなことしたんだよって感じなんだが、当時としてはメーカーは大真面目だったんだろう。買った側からすれば大問題でこんなCDもどきを買ってしまって大惨事。それが理由で買ったというのがあった。

これとEACを組み合わせてCCCDを無効化していたんだけど、CCCDも結局3年ぐらいでなくなっちゃったからなんだったのかなと。ドライブ自体もこの頃はちょうど過渡期でDVD-Rドライブも持ってはいたけどHDDの容量の増加のペースが早くてDVD-Rでは保存するにも中途半端という感じになっていた。結局DVD-ROM兼として購入はしたが、CD-R部はあまり使わなかった。

 

 

以上がCD-Rドライブ購入の歴史である。

ちょうどCD-Rドライブを買い始めて10年はたっていないが、WindowsがXPになって安定するころにはCD-Rドライブしての役割は終わったと行ってもいいだろう。すでにメーカー品にはCD-Rドライブは標準搭載。そういう意味でも敢えて別途CD-Rドライブを購入して組み合わせるというのはSCSI時代までであって、ATAPIになった頃から標準化はするが単品で買うという時代ではなくなったのだろう。同時にATAPIからは国産メーカーはどんどん少なくなっていき、台湾メーカーが主流になっていく。90年代後半から2000年前半まではあれだけ席巻していた国産メーカーは少しずつ撤退していき、今やパイオニアと日立LGを残すのみ(ただ日立LGに関しては合弁会社なので純粋な国産メーカーとは言い難い)。そういう意味ではこの90年代後半はまさに成長期であったのであろう。

今やCD-Rドライブをわざわざ単品で購入する人はいない。WindowsPCも最低でもDVD-Rドライブが搭載されているのが当たり前であるが、それに至るまでの道は長かったのだ。ライティングソフトもどんどん先鋭され、今やグラフィカルで非常にわかりやすくなった。こういった歴史も含めて自分は本当にリアルタイムに歩んできたのだなと改めて思う。ただおかげでこういった新たな発見や感動が全くない今の安定しきったWindowsPCを見てると少なからず物足りなさも感じるのもまた事実。もちろん今のほうが明らかに使いやすいし楽にはなったが、それもあの頃の苦労を経て得たものなんだろうと思う。

 

 

次回は自分が扱ってなかったドライブを当時、実際に使っていた友人たちの実体験から紐解いて語ってみようと思います。