サブカル回顧録

ゲームやコンピュータ等、一昔前の語り草

聖闘士星矢 十二宮編における各宮のウェイト比較(漫画&アニメ)

聖闘士星矢といえば誰もが知っていると思われるジャンプ黄金期を代表とする漫画(アニメ)であるが、その中でも当時一番盛り上がったのが十二宮編。

ってことで十二宮編でそれぞれの宮がどれぐらいのウェイトをかけられていたか?漫画とアニメでちょっとばかし比較してみた。なお順番は放映順にしている。なお漫画の方は初期の単行本だとかなり端折ってタイトルが書かれてたのでいちいちページ数でカウントした。マジ勘弁してくれよ(´・ω:;.:...

とりあえず結果として以下の通り

白羊宮

漫画:13ページ、アニメ:0.5話

金牛宮

漫画:46ページ、アニメ:1.5話

双児宮

漫画:66ページ、アニメ:2.5話

天秤宮(1回目)

漫画:20ページ、アニメ:1話

巨蟹宮

漫画:58ページ、アニメ:3話

獅子宮

漫画:50ページ、アニメ:3話

番外編(アニメのみ)シャカの弟子

アニメ:2話

処女宮

漫画:88ページ、アニメ:3話

天秤宮(2回目)

漫画:26ページ、アニメ:1話

天蝎宮

漫画:76ページ、アニメ:3話

閑話(双子座のサガの被害妄想的なアレ)

アニメ:1話

人馬宮

漫画:22ページ、アニメ:1話

磨羯宮

漫画:55ページ、アニメ:2話

宝瓶宮

漫画:55ページ、アニメ:1話

双魚宮

漫画:78ページ、アニメ:3話

教皇の間

漫画:204ページ、アニメ:3話

原作で見るとやはり最大の話数は教皇の間(双子座のサガ)。やはり最終バトルなので非常に長かった。実際200ページ近く行くとは思っていなかった。当時連載してたときも読んでいたがここまで長かったとはびっくり。まあアニメとは全く途中の展開が違ってたのでここでアニメとの話数に差がついているのは仕方ないだろう。ちなみに双児宮を含むと実に260ページ近くあり単行本一冊では収まらないボリュームになる。さすがのラスボス。当時の黄金聖闘士の中でも絶大の人気を得ただけはある。

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次点で処女宮(乙女座のシャカ)。アニメでも3話費やしているがやはり序盤のクライマック的な位置づけでちょうど真ん中の宮に強敵を配置したというところか。このシャカ戦は連載当時かなり盛り上がっていて聖闘士星矢の連載の中でもトップクラスの人気を誇ると思う。強すぎるシャカ相手にどうやって勝つのか毎週手に汗を握って読んでいたものだ。

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三番目は以外にも双魚宮魚座アフロディーテ)。また天蠍宮(蠍座のミロ)に宝瓶宮天秤宮水瓶座カミュ)もほぼ同ページ数なので当時の週刊連載時はほぼ同週だったと思われる。

天蠍宮はアニメでも3話費やされていたりして結構地味なイメージのミロではあるが以外に優遇されていたりする。アニメ版では途中で作画担当が変わったのか前半と後半でほぼほぼ別人というなかなかな現象が起こっているが、声優担当が池田秀一氏だったりとアニメで見ると結構渋い雰囲気が見え隠れする。まあ氷河復活戦という事もあってページ的に優遇された感はあるが。ちなみにこのミロの必殺技スカーレットニードルのアニメでの攻撃表現はなかなかにかっこよい。最初に食らった星矢は技をくらい衝撃を感じ吹っ飛んでいくまでの間ですでにミロは攻撃を完了しているいう実に高速の拳を最大限限に表現した技でもある。

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宝瓶宮天秤宮は2つセットだがこれも氷河とのバトルの関係上。多分に最初から本気を出していればカミュの圧勝で終わったのだがあえてそれをやらずにといった感じ。天秤宮では無慈悲のオーロラエクスキューションからのフリージングコフィンとこれぞ黄金聖闘士という力の差を見せつけ、その後は成長を促すといった感じ。特に宝瓶宮は原作の展開が長い割にはアニメでは1話であっさり終わってるのが以外ではある。なお当時のカミュの声優担当は納谷六朗氏。この渋さ醸し出す声を聞くと当時を思い出しますな。

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魚座アフロディーテは当時キャラが立ちすぎていたこともあって蟹座のデスマスク同様に非常に悲惨な立ち回りだったが連載では実に長かったわけだ。まあこの場合はアニメ版の方が更に明後日の方向のキャラクターになってしまってそのイメージが強くなりすぎたからそう思われてる感もあるが実は原作を見るとそこまで変な感じは無く、単純に強さこそ絶対正義という信念の聖闘士だということがわかる。いうほど変なキャラではないと思うのだがやはり当時のアニメでの怪演のイメージが強すぎたのか…。

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またアニメ版に関しては全体的に3話が最大で残りはそれに伴うという感じでやはり原作にある程度は準拠した感じで話数も決められているという感じ。教皇の間でのサガとのバトルの話数が少ないが、これは原作とアニメ版では序盤を除いてほぼほぼ内容が違うため。原作ではサガの心の葛藤などがあるがアニメ版ではそのあたりがアッサリめになっている。これはアニメ版は人馬宮の前に一度回想シーン的な感じでサガ目線からの今までの十二宮での戦いのプレイバックが見れるのだがその際にサガの被害妄想的なアレな感じがあり、多分この分を最終戦では省いていたのもあるだろう。あと原作は少々後半部がかなりアレな展開(というか二重人格が故の心の葛藤が凄まじすぎた)のでアニメでは少々重いと判断され少しマイルド気味になったのかもしれない。

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ただアニメ版の素晴らしかったところは原作の絵では少々わかりにくかった高速拳の表現をあえて原作のイメージで表現。この十二宮編からはかなりダイナミックな表現方法で視聴者に示してくれたのはうれしかった。今までイメージで見ていたのが動きで見えてきて作画する方も本当に困ったことだろう。あの直線のイメージがそのまま技として流れていくなんてなかなかダイナミックな表現方法であった。

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ちなみにリアルタイムで体験していなかった人にはわからないことだけど、十二宮編での聖闘士星矢の人気は本当に凄まじく、ジャンプでも常に上位連載。十二宮編はとにかく毎週盛り上がっていたという感じ。ちょうどジャンプが上り調子に行く時代で全体的に勢いがあったものだ。これ以降ポセイドン編、冥王ハーデス編とあるが、この十二宮編があまりにも強すぎたため徐々に人気をなくしていくことになるが…。

なにせ主人公よりも黄金聖闘士の方が人気が出すぎてしまってそれが故の人気低下だと思う。うまく主人公たちの立ち回りに黄金聖闘士をかませていけばまだ人気は出ただろうけどそれやっちゃうと黄金聖闘士が強すぎてストーリー的に破綻してしまうしなかなかにジレンマ状態だったんだろうかなって。第一海闘士や冥闘士とか黄金聖闘士出てきたらごく一部除いて瞬殺レベルだったしさ(だって冥闘士とか雑魚レベルになるとカノンのギャラクシアンエクスプロージョン一撃で結構な数が瞬殺なんだぜ?あんなの数に入らねーよ)。最強と言われる黄金聖闘士が故になかなか表に出せなくなったというジレンマは結局最後まで付きまとってしまってそれに伴い人気も落ちていくという二重のジレンマというのも。あとオリジナルストーリーの映画がなかなかに黄金聖闘士達の扱いがひどすぎたりとあの辺りもあったんじゃないかと。ストーリー上しかたないんだろうけどアッサリとやられていく黄金聖闘士の姿は正直見たくなかった。。。

 

というわけで最後は話が脱線したけど、聖闘士星矢における十二宮編のウェイトを調べてみました。アニメは結構冗長気味だけど単行本だと7冊程度であっさり終わってくれるので読破するのも楽だと思います。なおアニメ版も巨蟹宮処女宮での結構なエグい表現や高速拳の魅力を全開に魅せてくれる獅子宮、作画さえ目を瞑れば熱い展開の天蝎宮などなかなかなものです。他にもジャパネット紫龍と揶揄される天秤宮、戦闘後半はもはやカミュの一人独演会の宝瓶宮(中盤辺りから氷河は全く会話をしなくなる)、その怪演で見るものに衝撃を与えた双魚宮やなど結構見てて面白いので時間があれば是非見てほしいものですね。