今回は番外編。
3月21日をもって北九州市小倉駅のカジノ京町が閉店したということで、カジノ京町含めた北九州市小倉駅界隈でのゲーセンの思い出でも書いていこうと思う。
自分がカジノ京町に初めて行ったのは90年台前半。ちょうど高校生のときだったと思う。この頃はちょうどストIIでゲーセン全体が格闘ゲームに溢れて街のゲーセンはちょっとしたバブル状態にあった。
そんな中ひときわ目立っていたのがカジノ京町。なにしろ規模もでかければゲームの数も多い。当時でているレトロゲームから最新のゲームまで有名所はほぼ揃っている。その規模は小倉ナンバーワンクラス。さすが100万都市の中核でもある小倉駅前のゲーセンだけあってスケールもうちの地元とは大違い。
さらにカジノ京町は当時からコアなゲーマーが集まるゲーセンとして有名だったらしく、2階構成だったんだけど、1階にメインゲーム、2階にレトロゲームという当時はよくあるゲーセンの構成だった。
しかもこの地域は1プレイ50円で都会にある安い価格帯もあって、平日はもちろん祭日になると昼前にはお客でごった返した状態でもあり、順番待ちが大変であったもの。
2階のレトロゲームコーナーでは80年台後半からの色々なゲームが用意されており、実に1プレイ20円から遊べるのでお金のない学生には非常に魅力的でもあった。まあ、当時は今で言うサラリーマンゲーマーや大学生ゲーマーもかなりいたので、レトロゲームで普通にワンコインクリアとかやり遂げるすげえ人たちも何人もいたもの。
当時はカジノ京町界隈は他にもゲーセンがあって一分以内に行けるだけでも
・キャッスル(現パチンコ屋)、ハイテクセガ(現居酒屋)、ゲームオリンピア(現焼肉屋かな?)、20円専門ゲーセン(現パチンコ屋祇園)
たしかこれだけあったと思う。少し離れた場所にも三箇所ぐらいあって祭とか言う名前のゲーセンもあったかな(今はビジネスホテルがあるあたり)。あと今で言うリバウォークがまだ玉屋だった時代にも玉屋の裏手にもあった気がする。小倉城のあたりになるけど、まだ再開発が起こる前だったんだよね。
当時はこのあたりのゲーセンを行脚して一日中回っても飽きない場所だった。自分もそんななかカジノ京町を中心に日曜は朝から夕方まで遊んでいたものだった。なので正直このあたりは2~3年ぐらいしかいなかったんだけど、それでもはじめての都会のゲーセンと言う意味では衝撃を受けた。ちなみにこの後高校時代の知り合いが北九州に行ったことで話を聞く機会がよくあったんだけど、バーチャ2時代が本当のピークだったらしく、日本全国でも有数の強プレイヤーが集うゲーセンとして有名で、全国から色々なプレイヤーが行脚する場所としてその名を轟かせていたらしく、かなりのツワモノが揃っていたとか。
自分はその後大学生になって上京してからは行かなくなったけど、それでも地元に帰ってきたときはなんとなく行ったりして2000年半ばぐらいまでは結構行っていた。結局格闘ゲームの衰退及び生活環境の変化(結婚とか)でゲーセン自体に行かなくなったので10年ぐらいは間が空いたんだけど、2年ぐらい前から子供の塾の送り迎えの際の待ち時間の時にまたぼちぼち行く感じになってきた。
だいぶブランクが空いてたけど、相変わらず店はいつもどおりで安心した。ただ時代の流れかラインナップは変化してて、このご時世厳しい中それでも時代に対応してしっかりと頑張ってやってるんだなと思いつつも、もはやレトロゲームしかやらなくなった自分にはやるゲームと言えばホント少ししかなく寂しさも感じたもの。でも営業としてはこれが正しいのは明らかだし、自分みたいな古い人間の要望の答えていたら潰れるのは明らかなので、マルチ基盤筐体を入れてくれてるだけでも非常に貴重なゲーセンだったので、もっぱらこれで楽しむ感じだった。
なんだかんだで平日夜も客はぼちぼち居て、新作ゲームも導入してるし、そりゃあ全盛期に比べれば全然話にならないけど、それでもこんな感じでうまく対応してやっていくんだろうな~って思ってたらいきなり閉店のお知らせ。さすがにびっくりしたけど同時についにその時が来たんだろうなあって。むしろよく頑張ってたよなって思う。あんな昭和の残り香の残るゲーセンが未だに残ってる事自体が奇跡だったんだから。
少子化もあって子供は減るし、CSではPS4がネットワーク対応になるし、スマホには追い詰められるしでゲーセン自体もう持たないのはわかってんだけど、まさかカジノ京町クラスのゲーセンが無くなるってのは思いもしなかった。今後は昔で言うゲームセンターはもう壊滅するでしょうね。残るのは総合ゲームセンターかボーリング場等のおまけであるようなところだけ。ファミリー層が来れないあの怪しい雰囲気醸し出すザ・ゲームセンターってのはどんどんなくなるんだろうね。
少し調べたら東京の方も大学時代に自分が行っていたゲーセンが軒並みなくなってるし(小岩の総武線のガード下にあったレジャーランド小岩が閉店していたのは正直まじでビックリした…あそこは個人的にはカジノ京町レベルの店だっただけに…)、人の集まる都心ですらあの状況であれば、地方都市はそれ以上に厳しいのは明らか。当時集まっていたゲーマーたちも皆仕事や家庭を持って軽い気持ちでゲーセンに行くこともないし仕方がないんだろう。
残念なのは自分にとっての憩いの場が無くなってしまったこと。小倉駅前は再開発の際はゲーセン等はもう誘致できないとのことなので、確実に別の何かに変わってしまう。カジノ京町に隣のラーメン屋と回転寿司、正面のうどん屋に天ぷら屋。あの光景があたりまえだったのにまさかそれが無くなってしまうとは…
北九州市は一昨年末のスペースワールドに続き、今年に入ってコレット、さらにカジノ京町と正直規模的にはカジノ京町は一番小さいし、たかがゲーセンなんだけど、正直80~90年台を駆け抜けたゲーマーにとってはカジノ京町の閉店が一番ダメージでかいんだよな…。