サブカル回顧録

ゲームやコンピュータ等、一昔前の語り草

NEC Mate MK32MG(Skylake i5-6500)分解&インストール

久々にNECのMateを買ったので分解&メモリその他追加画像を。これは一体型のパソコンになるので今までと少々勝手が違う。どっちかと言えばノートPCの構成に近いのでそれに伴ってメモリやSSDも少々変わってくる。一体型タイプのMateの分解はあまり情報を見ないので自分もちょっと気になっていたこともあって記事にしています。

ちなみにコレ5月頭にヤフオクで送料いれて状態も悪くないものが1万ちょっとで変えたんだけど、普通この価格ではなかなか出てこない一品。普通に買うなら2万弱はするので法人リース落ち等のタイミングをみて購入したほうがよいでしょう。まあフルHDモニター内蔵で2万弱はそれでもかなり安い買い物とは思うがあとはタイミング次第ということで。

今回はこちら。ベースモデル:MK32MG

(こちらWindows10Proインストール済・キーボード&マウスは別途準備)

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http://www.bizpc.nec.co.jp/bangai/pcseek/cgi-bin/cpu_base.pl

PC-MK32MG

仕様を見てもらうと、CPUにi5-6500、モニター一体型で21.5インチでフルHD。メモリは4GB、HDDは500GBとなっていますが、この辺りは要調整なのでまあ見なくてもいいでしょう。っていうか、HDDはSSDに差し替え確定です。

で、この一体型Mateだけど、まあ分解がかなり辛かった。というよりもムリヤリこじ開ける感じだったのでホント大変だった。とりあえず裏面のモニターアームと取り外して下部にあるネジを二箇所緩めて開ける。アームは下部にレバーっぽいのがあるのでこれを上に上げながらアーム自体を蓋を開ける感じでとる。下部はそれぞれ左下と右下にねじがあるのでこれを緩める。ネジはそのまま固定されるので空回り仕出したら本体パーツと分離をする。

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アーム部は下のレバーを上に上げながら持ち上げる感じではずれる

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左下のネジ

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右下のネジ

で、最後にこじ開ける感じではずすんだけどまずは下部からとりあえずものさし等を差し込んで軽く浮かせる。続けて両サイドに同じようにものさし等を差し込むんだけど、これが結構浮かないのである程度浮かせたらもうムリヤリ上に開く感じでこじ開ける。正直プラスチックに少し傷がつくがそんなこと言ってられない。最初壊れるんじゃねーかって思ったけど、無理やりこじ開けてもまあ壊れることはないので思い切って開けましょう。

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ものさしでこじ開ける最中

で、ようやく開けると出てくるのが下図の基盤。みただけだとなんかよーわからんのだけど、必要なのは左側のHDDと右側に隠れているメモリーの追加場所。HDDは2.5インチ専用になっていてかつ一台しか入らない仕様。これは一体型パソコンがゆえの宿命なのでどうしようもない。どうしても容量が厳しいのであれば500GBクラスのSSDを最初に導入しても良い。まあ、USBは一応3.0が2個ついているので、ここにUSB3.0対応のUSBメモリを256GB程度さして常時使うとか言う感じであれば十分かもしれない。どっちにしてもビジネスユースであれば240GB位あれば問題ないので、よっぽど妙なことに使わない限りはSSDは240GBぐらいでも十分であろう。

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こちら完全に裏面を外した後。思った以上に無駄にパーツが多い

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こちらは内臓のHDD。なんとよりにもよってSEAGATE…。マウントは非常に簡単でスライドさせて固定させる感じ。外すのも簡単で楽ちん。

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こんな感じでねじ式のゴム足で本体がマウント固定される

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こちら右側のカバー。ネジを上2箇所・下2箇所・右1箇所の合計5箇所外すことでカバーがとれる。

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上面と下面のネジ部分

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右側面のネジ

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こちらカバーをとったあと。完全に専用基板。上面はCPUとヒートシンクが見える。よく見るとCPUの近辺にLenovoの文字が見え隠れ…。これもコストダウンなのか?と思うがそれでも定価が20万以上する法人向けモデル。うーん、専用基板なのか不安になってきた…。。。

さて、見ての通りメモリだがSO-DIMM形式である。この辺りは一体型の宿命というべきか、間違ってノーマルのメモリを選ばないように注意してもらいたい。なお、メモリはDDR4になる。ノーブランドを買ってみたが問題なく認識したので相性はそこまでうるさくないと思われる。とはいえ、最近はメーカーPCもメモリ相性はそこまで無いと思うのでインテルCPUであればまあ気にしなくていいレベルなのかもしれないが。

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メモリを増設中。ノートPCと同様の方法で簡単にできる。

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HDD→SSDに変更。WDの240GBのものを選んでみた

なお、今回はWDのSSD(240GB)とメモリは8GBモデルを選んでみた。この頃のインテル系チップはDDR4の速度はそこまで気にしなくていいので値段だけで選んでいいと思う。変更後はこんな感じで特に問題なく認識。

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メモリは合計12GB、SSDのも問題なく認識

さてこの後Windowsのインストールであるが、中古の商品の場合はしっかり説明を読んでおこう。Windows10Proを既にインストールしていれば(またはインストールしたという履歴があれば)SSDに変更後に新規インストールしてしまえばライセンス認証も自動で行ってくれる。そうでない場合このモデルはWindows7モデルのため一度7をインストールして10にアップデートしてしまおう。実はWindows10へのアップデートは今現在まだ行っているため、本体にはられているシリアルキーさえあればWindows10として引き継ぐことが出来る。もちろんWindows7は今や丸裸なのでネットワークはオフにしてインストール後7の認証を終えたら即Windows10へとオフライン状態でアップデートをかけて改めてオンライン認証をかけるといいだろう。認証完了後に再度新規インストールをして無駄なバックアップファイルも消してしまえば非常にスムーズに移行できるはずだ。無駄にインストールを数回するがそれでもSSDであればそこまで時間はかからない。Windows7のインストールディスクがUSB対応でないため少し時間はかかるがそれでも一時間もあれば終わるだろう。なおMateは法人モデルということもあってWindows7もProfessionalモデルであることが多いので、Windows10の際もProを選択しておこう。

一つトラップ?ではないが、もし購入の際に再インストールディスクが付いてきた場合であるが、ある程度こういった再インストール作業になれているのであればやめたほうが良いと思う。というのも今回は購入の際に中古ではあるが再インストールDVDがついてきたのでそっちを試してみたが、なんと2時間近く立っても復旧が終わらない(SSDにもかかわらず)。さすがにしびれを切らしてWindows10のインストールメモリ(USB3.0)に途中から切り替えた。多分時間がたてば終わるのだろうが、さすがに2時間立っても終わらないとなるとかなり効率が悪い。法人用のソフトはそこまで必要なものもないのでダイレクトにUSB3.0から入れたほうがよいだろう。

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右側側面のDVD-Rドライブ。薄型のノート用仕様になる。

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こちらバックアップDVDからの復旧画面①

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こちらバックアップDVDからの復旧画面②

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こちらバックアップDVDからの復旧画面③この画面で一時間以上立っても終わらなかった…。とりあえずこんな感じでバックアップDVDから行けるのだが、さすがに時間がかかりすぎるので途中で解除して新規インストールした。

なお完全クリーンインストールした直後がこんな感じ。

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まだまっさら状態

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しっかりフルHDで認識

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この時代はi5-6500とはいえ4コアで結構しょっぱい…(´・ω・`)。Skylake時代はマジで不遇だよな…

なお完全クリーンインストールする場合はそのままNECのホームページから該当のモデルのドライバをダウンロードしておくこと。ただ、Windows10 64bit版の場合はIntel社製ME FW / MEIドライバしか該当ドライバが無いのでこれをインストールすることで認識されないデバイスは全部で4個あるがこのうち2個は認識される。

http://121ware.com/psp/PA121/NECS_SUPPORT_SITE/CRM/s/WEBLIB_NECS_DID.PRODUCT_ID.FieldFormula.IScript_VDown_Id_Sch

こちらNECのドライバーサイト。検索はPC-MK32MGという感じですれば出てくる

なお2個ほど不明なデバイスで残るのだが、こちらもそのうち1つはデバイスのプロパティからWindowsアップデート項目を選ぶことで自動認識される。

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PCI メモリ コントローラーはそのままプロパティからWindowsアップデート項目を選ぶことで自動的にインストールされる。

残りのSM バス コントローラに関してだが、デバイスプロパティから見れる「\ven_8086&dev_a123」を調べて直接ドライバをダウンロードしてデバイスのプロパティからダイレクトにインストールすることで認識される。この辺りは少々力技にも近いので、なれていない人はやり方を一度調べてから試してみてほしい。

なお、最終的にインストールが完了すると無事きれいに認識される。

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インストール完了後のシステムプロパティ

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Windows10Pro アップデート完了後の使用容量

なお、Windows10Proはインストール直後にアップデート完了した直後で30GB強の容量を使用している。128GBレベルのSSDでは心もとないがとりあえず240GB程度あれば普通のビジネス使用用途には問題ないだろう。仮に容量が心細くなったばあい、データドライブとして交換した500GBのHDDをそのまま外付けUSB3.0ドライブとして利用すれば何も問題ないだろう。MateはよくHDDが抜けているモデルもあるが、この一体型モデルは分解するのも結構一苦労なのでそのままデータのみ消去して売られてることが多い。そのため500GBのHDDもそのままの場合が多く、2000円程度の2.5インチドライブ対応のUSB3.0外付けユニットを購入すればそっくりそのままデータドライブとして利用できるわけだ。

ここまでに要した時間だが、分解→組み上げに30分~40分程度。Windows10のインストールで40~60分。ドライバーインストールその他調整などでだいたい30分。2時間もあれば作業は終わるだろう。Windows10での履歴がない場合はWindows7→10アップデート→10クリーンインストールと少々工程が増えるがそれでも4時間程度あれば出来ると思う。

最後に今回の一体型モデルのMateだが、今まで扱ってきたSandyやIvy、Haswellモデルと比べると発売時期からもWindows10インストールでも一部ドライバが完全にインストールされなかった。このモデルだけの可能性はあるが、その場合どうしてもバックアップディスクが無いことの多い中古モデルの場合はある程度自力でドライバーを探してインストールする知識が必要となる。それでも法人モデルということで最低限の構成のためまだドライバが見つかりやすい。これがValueStarモデル等になると特殊ドライバがあることが多いためもはや絶望的である。こういった法人モデルはメリットもあるので、うまく認識しなくてもドライバを探すという最終手段が取りやすいのは大きい。

同時に今まで扱ってきた省スペースや超省スペースモデルと違い、分解作業にかなり手間がかかる。そもそもモニター一体型のパソコンというのはあまり分解するには向いていない。ノートPCの場合はそれでもメンテナンス用としてメモリ・HDDの取り外しは比較的考えられているが、この一体型パソコンはそういったところは度外視な設計をされているようだ。もちろんモデルや発売時期によってはそうでない場合もあるが、それでもメモリは増設が楽にできてもHDDに関してはかなり分解しないと交換できない場合が多い。だいたい今回買ったこのMateも説明書を見ると普通に裏蓋外してメモリを増設するという簡単な図面があっただけ。正直「え?マジで?」って思った。メモリの増設が相当大掛かりだったことも考えると最低限こういったことは覚悟しておいたほうがいいだろう。

だがそれでもフルHDの液晶付き一体型パソコンというのはそういったデメリットを考えても非常に魅力がある。なにせモニターを準備しなくていいので余計な予算をかけなくてもよい。分解作業は非常に面倒だが、一度組み上げてしまえばそもそも分解することは無い。それを考えてもメモリは8GB追加して合計12GBとしておき、SSDは使用用途に応じて240GBクラスか500GBクラスを選ぶとよいだろう。内蔵HDDを外付けHDDとして使うのであれば240GBでも十分である。欠点ももちろんある。ノートパソコンがそのままデスクトップになったという感じなのでグラボ等は強化は出来ない。足回りの性能その他はSSDとメモリ以外は期待できない。ただSkylake世代で21.5インチのフルHDモニタということを考えた場合そこまで気にしなくてもよいだろう。少なくとも軽いPS1世代エミュレータ等のゲームであれば十分動いてくれる。Sterm等もグラボ重視のゲームでなければ問題ないだろう。中身は言ってもSkylake世代。さらにノート用と違ってCPUもデスクトップ仕様のものなのでこの辺りは安心でもある。

実際の使用であるが非常に静かであった。ノートPC並の消音で動作速度は非常に快適。手間をかけても良いのであれば選択肢の1つとして非常に魅力のある一台であると思う。なによりも値段が1万強でフルHDモニター付のSkylakeデスクトップを普通に買おうと思うとモニターレスですら1万は超えてくることを考えても破格だろう。USB端子も2.0が後面に4個、左側面に3.0が2個。部屋の中で持ち運んで使うのであれば安価なワイヤレスキーボードとマウスのセット、及びワイヤレスUSB2.0端子を購入すればWiFi環境でも使えるようになる。ちょっと重たいが快適な速度の出るノートパソコンだと思うとかなり安い買い物だと思う。最初のメモリとSSDの交換の面倒臭ささえ目を閉じればぜひとも選択肢に入れてほしい一台である。他にもDPポートを内蔵しているので、マルチモニター環境ができるところも悪くない。DP対応液晶モニターが余っていれば2台体制もすぐに出来るのでこういったところも悪くない。

なおオークション購入の場合は時期によって値段が変動するためタイミングも必要である。同時にモニターがヘタっていることも多いため(多分に法人リース落ちが大半を占めるため)出来るだけモニター状態のいいものを選択したいところである。