サブカル回顧録

ゲームやコンピュータ等、一昔前の語り草

90年代から2000年前半までに使っていたCD-Rドライブ一覧①

Windows95時代から自作PCとして触ってきた身からすればCD-Rドライブも当然のことながら同時にその道を歩んできた。当時は進化のスピードが早すぎたため、買い替えの頻度も高く周りを見てもだいたい1年前後ぐらいで新型に買い換えていたものだ。

そんな狂乱の時代の買い替えペースをちょっとばかり振り返ってみようと思う。その中自分で使っていてどんな感じのドライブであったのかも軽く話してみようと思う。

ちなみに今はBD-Rドライブを持っているが基本壊れるまで使っている。なにせ昔ほどデータを焼かなくなったため使用頻度が極端に落ちていることもある。だが正直今のBD-Rドライブは部品点数等かなり廉価になったのだなと感じる。とにかくすげえ壊れやすくなった。特に酷いのがパイオニア製でろくすっぽ使ってもいないのに2~3年で壊れる。あまりにひどいので別のメーカーに変更したぐらい。BD-Rドライブに関してはまじでパイオニア製はおすすめしません。HLDS製をおすすめします。メーカーによって中身がわからないときはよく調べて買いましょう。とにかくパイオニア製のBD-Rドライブは本当に華奢なのでまじでやめたほうがいいです。

setoalpha.hatenablog.com

というわけで当時どういう感じで購入して使っていっていたのかを簡単に話してみようと思う。

まず大前提として初期のCD-RドライブはすべてSCSI接続だったので別途SCSIカードを刺す必要があった。今みたいにケーブル一本でマザボから接続というラフな感じでなくそれはそれは面倒だったのです。しかもSCSI番号指定とか色々あったまあ面倒面倒。MOドライブ等もSCSI接続だったので同時接続とかもあり、そのうえ内蔵&外付けでそれぞれ設定という感じですでにその時点で初心者お断りだったのは言うまでもない。そんな中わからないながらも手探りでやり方を身につけていくのが当時のスタンダードであった(ネットも今みたいに普及していないでガチで日本でも1%以下とかだった時代だし…)。

また当時はRWもなく、今みたいな焼きミス回避機能も無し。すべて一発勝負の大勝負。当然のように焼きミスも多発w。一枚200円程度のメディアを何枚だめにしたことか…w

 

※下記表記はRead、Writeの略で頭文字を入れてます。R2W2は読み込み2倍速、書き込み2倍速です。

・リコーR2W2(型番失念)

一番最初に買ったのがたしかリコーのこれ。当時はキャラベルブランドだったかな。まだ全く知識もなかったため当時は失敗したと思う。添付しているソフトウェアがB'sレコーダーのほんと初期の初期で全く使い物にならない出来のとんでもないソフトだったw

ダイレクトコピーすら搭載されていない今で言うエクスプローラー形式でファイルをコピーするだけのソフト。あまりの使い勝手の悪さに半年ぐらいで売り飛ばしたと思う。ドライブはそこまでおかしくなかったのだろうがなにせソフトウェアが最低だった。正直勉強代としてって感じでしたね。まあ売却もそこそこで売れたのでダメージは最低限ですみました。

YAMAHA CDR400t R4W4(キャディモデル)

2台目として選んだのがこちら。当時を知っている方がいれば分かるだろうが、初期CD-Rドライブとしては大ベストセラーとして売れに売れたYAMAHAのCDR400t。スペックも当時としては最速の4倍速書き込み。さらにキャディトレイ採用という珍しいモデルでもあった。当時のCD-Rドライブはキャディのほうが書き込みが安定するといった今からすればそりゃねーだろってことが平気で言われていた時代。そういう付加価値ももちろんあったのだが一番の理由はこのYAMAHAのCDR400tは発売して早々に販売価格5万切という大台を割ってきた。まだ2倍速ドライブですら3~4万していた時代にこの価格破壊のインパクトは凄まじく、とにかく売れに売れた。当時周りに知り合いもこれを買っていたし、またその後廉価版?として後期モデルとして通常のトレイモデルを発売し、また同時に2倍速書き込みの低価格帯モデルも発売してきた。当時CD-Rドライブを初期から買っていた人の中にはこのYAMAHAのCDRシリーズを買っていた人もいただろう。またCDR200に至ってはちょっとした改造で4倍速書き込みが出来るなどと行った裏ワザもあり、そのコスパの高さと改造からかなり売れたという話もある。もちろん自己責任ではあるが、キャッシュ以外はほぼほぼスペックは変わらないため改造しても特に問題はなかった模様。安価で購入して改造して使っていた人も多いと思う。当時自分の知り合いも結構これを買った人が多く、とにかくよく売れていたんだなと実感していた。

使い勝手としては特に可も不可もない。当時はまだまだドライブよりもWindowsPCの安定性のほうが難があった時代だったのでとにかくCD-Rドライブを使う前にはメモリ解放ソフト等を使ってなるべく焼きミスを減らすという手段を使っていた。なおPSやSS等のゲームも問題なく焼けるし、安定性は非常に高かったと思う。ただ個体差が少々あるようで特に中期以降のトレイモデルの中には寿命がかなり短いものもあったという話。自分が買った初期のモデルはそういうことはなく普通に使えてそのまま売却まで持っていった。

Teac CD-R55S R12W4

書き込み速度が4倍速から向上することなく(というかYAMAHAが一足飛びに進化させすぎたせいという話もあるが…)しばらく停滞気味だったが、そんな中さすがに読み込み速度が遅いのがネックになり(当時はCD-ROMドライブに関して言えば24倍速ぐらいまで上がっていた)それで買い替えたのがこのTeacのCD-R55S。このTeacのドライブの特徴は高速トレイ。ボタンを押してから出てくるまでのトレイの速度が早い。まあ特徴としてはこれだけなのだが。後年99分焼き等というイレギュラーな使い方ができるという事が分かり、一部の好事家に愛用されることになるが当時はまだそのような用途はなくただただ普通にCDRドライブとして使うだけであった。

こちらも使い勝手としては悪くなく、とにかく安定性が高かった。唯一不安視していたのがキャッシュが1MBと当時の4倍速書き込みドライブとしては少なかったこと(当時の4倍速ドライブは2MBキャッシュが普通であった)。だが実際はそういったことは全く問題なく非常に安定して使えていた。とう言うのもちょうどPentiumIIが普及を始めていた時期で440LXマザーボードに切り替わっていった時期でもあり、そういった足回りの強化でCD-Rドライブへの焼きミスも相当に減っていったのだろう。実際このTeac製のCDRドライブからは焼きミスはかなり減ってきており、WindowsPCの進化とともにこういった足かせもかなり解消されたと言うのが理由であろう。

とにかく頑丈で相当数メディアを焼いたが壊れることもなく売却されていきました。多分こいつで焼いた枚数は500枚は超えていただろうが全く問題なく最後まで安定していました。

Teac CD-R58S R24W8

当時秋葉原でマックスロードが健在だったときに買った代物。値段がすげえ安くて、まだ2万近くしていたのになぜか14000円ぐらいで売られていて勢いで買ったもの。買ったあとに持っていた55Sを売りに行くわけであるが。

さてこちらもTeac製であるが中身は読み込みと書き込みが強化されたもの。高速トレイも健在でトレイの真ん中にx8という表記があった。ソレというのも同時期に6倍速モデルも発売されており、そちらはx6という表記があり、外観が55Sと全く同じの兄弟機のような感じでもあったからだ。なお、6倍速モデルは値段もスペックも中途半端なせいかあまり売れていなかった…。知り合いが持っていたが8倍も6倍もあまり変わらんから安い方買ったと言っていたのでこういう人もいたんではないかと思う。

この58Sだが、多分過去扱った中で一番長く、一番多くの枚数を焼いた機体でもある。多分1000枚は超えていたんじゃないかな。とにかくとても頑丈で全く壊れる気配もなく使えた。後期は2台、3台体制で同時3台焼きとかかなりのヘビー環境で使っていたがそれでも全く壊れなかった。最終的にはこのドライブは売ることなく家の押し入れに入って余生を過ごしている。なお、このぐらいの年代になるとPSやSSのバックアップと言う名前のコピーも全く問題なくCD-Rドライブとしてはすでに完成形に近くなっていた。

Teac CD-R512S R32W12

さてこのぐらいになってくるとDVD-Rドライブの足音が聞こえ始めてくる。それに伴ってCD-Rドライブの値段はいよいよもって下がり始めてくるのだが、この512Sも例外なくスペック的には十分なのに値段は初値から2万を切ってくる。さらにこの頃はSCSI機器が少しずつなくなってくるという過渡期でもあり、CD-Rドライブもその流れに乗ってATAPIモデルが発売してくる。TeacとともにCD-Rドライブ業界を引っ張ってきたPlextorもこの頃に初のATAPIモデル、PleXWriter 8/4/32Aを発売し、これがまた大ベストセラーとなるのだ。またTeacのCD-RドライブはSCSIモデル時代は頑なにCD-RWに対応せずCD-Rのみの対応で進んでおり、またこの512Sからは高速トレイもなくなり通常トレイになったこともあり、色々と事情もあったのだろう。

さてドライブ自体は安定性はかなり高く何も問題はなかった。ただ一言言うなら速攻で次期モデルの516Sが発売されたことか。値段差もあまり無くこればっかりはなぁという感じであった。

Teac CD-R516S R32W16

SCSIドライブとしては最後に買ったCD-Rドライブでもあり、最後に使ったRW無しドライブでもあった。もはや時代はRWドライブが当たり前な上にATAPI対応ドライブがかなり増えてきており、PlextorのATAPIドライブの大成功を見てRICHOもATAPIにシフト。また同時に焼きミスを回避するJustLink機能等も搭載してきてその上値段も安いということもあり、この時期にはじめてCD-Rドライブを買った人の中にはRICHOドライブを買ったユーザーも多かっただろう。すでに安定性という言葉も死語になっており、焼きミスというものがほぼほぼ無くなっていたのだ。

そんな中この516Sは確かかなり値下がりしていた。多分に付加価値としての機能(焼きミス防止・CD-RW等)が全くなくいわゆる今までのCD-Rドライブがそのまま進化していった用な感じでやはり市場からは望まれていなかったのだろう。また、この次期はCD-RドライブはすでにWindowsPCでは搭載されていてもはや新規で購入するということもなくなったこともあると思われる。いわゆる大手メーカーのパソコンにはRICHO製が採用されることも多くその流れでユーザーの流れも変わったのではないかと思う。自分は512Sも持っていたが当時はCD-Rドライブ2台焼きとかかなりヘビーな使い方をしていて、CD-Rメディア100枚焼きとか無茶苦茶なことやっていたのでとにかく高速ドライブがほしいということで買ったのだと思う。その結果先にあげたTeac3台で一気に3台同時焼きもやっていてとにかくすさまじくヘビーな使い方をしていた。

結果としてはTeac神話最後のドライブでもあった。TeacSCSIモデルのときがピークであり、その後のATAPIモデルに関しては正直今ひとつであったのは否めない。この516Sも通算で言えば500枚以上は間違いなく焼いたが最後まで壊れること無く使えたのだ。

 

とりあえず長くなってきたので今回はここまで。

次回はATAPI時代へとシフトしたCD-Rドライブの使っていた歴史を振り返ってみようと思います。